【2021年】

(12月1日)
立憲民主党の泉健太代表(47)は1日、幹事長に西村智奈美元副厚生労働相(54)を起用すると明らかにした。
代表代行に逢坂誠二元首相補佐官(62)、政調会長に小川淳也元総務政務官(50)、国対委員長に馬淵澄夫元国土
交通相(61)、選対委員長に大西健介衆院議員(50)をそれぞれ充てる。
党本部で西村氏と共に記者団の取材に応じた。2日に両院議員総会を開き、正式決定する。泉氏は代表選の際、立候補
した西村、逢坂、小川の3氏を党要職に起用する考えを示しており、党内融和に配慮した。馬淵氏、大西氏は代表選で
泉氏を支援する中心メンバーだった。
泉氏は執行役員の半数を女性にして党のイメージを刷新する方針も示している。新執行部発足後、衆院選の総括を協議
する方針。泉氏は6日召集の臨時国会について「政府の経済対策に対する考えも次々発信したい」と強調した。
西村氏起用の狙いについては「共に党再生に取り組んでほしい。多様性の尊重を訴えてきた政党としてジェンダー平等
を具現化したい」と説明。西村氏は代表選で、対決型野党から政策提案型野党への転換を訴えた泉氏に「(与党の)
土俵に乗っていいのか」と疑問を呈していた。西村氏は路線の違いについて「これから党運営を話し合う」と述べるに
とどめた。

(12月2日)
立憲民主党の泉健太代表(衆院京都3区)は2日、枝野幸男前代表が月に1回設けていた定例会見の開催頻度を見直す意向
を示唆した。
国民民主党や共産党の党首は週1回のペースで定例会見を開いている。
泉氏は他の野党を念頭に「記者とのコミュニケーションは大事だ。最終的にどういう形になるか分からないが、週1回も
基本的な考え方として、できる限り発信していきたい」と述べ、定例会見の回数増に前向きな姿勢を示した。
立民の広報活動についても「課題意識はしっかり持っている。よい発信ができるよう頑張っていきたい」と強調した。
岸田文雄首相や共産の志位和夫委員長と同じ7月29日生まれであるとの質問には「来年一緒に誕生日を祝う会を持てる
のか楽しみにしたい。先輩方がそういう場を作ろうと思ってくださるか」と苦笑い。「私も日本のリーダーになれるよう
に頑張るぞ」とユーモアを効かせた。
代表選で泉氏は公約に「発信力強化」を掲げ、野党第1党として政策を従来以上に浸透させる必要性を唱えていた。
立憲民主党の泉健太代表(衆院京都3区)は2日、枝野幸男前代表が月に1回設けていた定例会見の開催頻度を見直す意向
を示唆した。
国民民主党や共産党の党首は週1回のペースで定例会見を開いている。
泉氏は他の野党を念頭に「記者とのコミュニケーションは大事だ。最終的にどういう形になるか分からないが、週1回も
基本的な考え方として、できる限り発信していきたい」と述べ、定例会見の回数増に前向きな姿勢を示した。立民の広報
活動についても「課題意識はしっかり持っている。よい発信ができるよう頑張っていきたい」と強調した。
岸田文雄首相や共産の志位和夫委員長と同じ7月29日生まれであるとの質問には「来年一緒に誕生日を祝う会を持てる
のか楽しみにしたい。先輩方がそういう場を作ろうと思ってくださるか」と苦笑い。
「私も日本のリーダーになれるように頑張るぞ」とユーモアを効かせた。
代表選で泉氏は公約に「発信力強化」を掲げ、野党第1党として政策を従来以上に浸透させる必要性を唱えていた。

(12月3日)
立憲民主党の泉健太代表の党運営に、早くも綱渡りの姿勢が目立っている。感情的な役人たたきの場とも批判される
「野党合同ヒアリング」の見直しに言及し、対決型からの転換を求める層にアピールしたかと思えば、自民党が掲げる
憲法改正4項目を糾弾し、護憲勢力の離反も防ごうとしている。幅広く支持層を取り込む狙いが透けるが、どちらにも
いい顔をすれば「あぶはち取らず」となる危険もはらんでいる。
泉氏は2日の記者会見で、これまでのヒアリングについて「(省庁の)担当者に何度も質問をする仕組みなどがある」と
問題点に重ねて言及した。ヒアリングで厳しく追及された経験を持つ官僚は「朗報だ。本当に大変だった。素晴らしい
決断だ」と歓迎する。
立民の馬淵澄夫国対委員長は3日、ヒアリングの在り方を検証する考えを強調。政府への意見聴取は「かつて(党内の)
プロジェクトチームなどでかなり機動的に行っていた」とも述べ、複数の野党がそろって参加するスタイルから、立民
単独で説明を受ける形に戻す可能性も示唆した。
とはいえ、党内には見直しに慎重な声も多い。西村智奈美幹事長も先の代表選の際、工夫すべき点はあるとしつつ、
「(ヒアリングは)官僚たたきが目的ではなく真実を明らかにするためだ。有用だった部分は大きい」と訴えていた。
野党がそろう場は、立民が衆院選で連携した共産党も重視している。田村智子政策委員長は会見で「国民の関心事項や
追及すべき点があるときは、野党がオープンな場でヒアリングをするのが有効だ」と訴えた。
旧国民民主党出身の泉氏は、立民内の支持基盤が弱い。
先の衆院選では、共産から手厚い支援を受けた議員も少なくなく、泉氏がヒアリングの形式を抜本的に見直せるかは
不透明だ。
一方、泉氏は2日の会見で、自民の改憲4項目について「国民からの要請とは言い難い。法律でできることを無理やり
憲法改正の課題に乗せることには否定的で、論じるに値しない」と批判した。改憲に後ろ向きな同僚議員の支持をつなぎ
とめる狙いが垣間見える。
ただ、こうした態度はかえって支持層の広がりにブレーキをかけかねない。日本維新の会や国民民主党は自民との改憲
論議に応じる構えをみせており、門前払いのような姿勢を示せば、立民が改憲をめぐる政党間協議から外される可能性
もある。維新幹部は「もはや各党の改憲案を議論する段階だ。立民が参加を拒むならばそれまでだ」と突き放す。

(12月4日)
立憲民主党の泉健太代表は4日、福岡市で開かれた同党福岡県連大会で、執行役員の半数を女性にする代表選公約が達成
できるとの見通しを示した。
6日の両院議員総会で、西村智奈美幹事長以外の女性の新役員5人を発表する。
党執行部メンバーは泉、西村両氏ら6人に水岡俊一党参院会長を加えると7人。泉氏は「執行役員会は12人で構成する。
両院議員総会で(泉氏らを含む)男性6人女性6人の執行役員を発表する」と述べた。

(12月5日)
立憲民主党の新代表に選ばれた泉健太氏に「期待する」との回答は34%にとどまり、「期待しない」は46%だった。
支持政党別にみると、立民支持層では「期待する」が約7割を占めたが、無党派層では「期待する」30%が「期待
しない」42%を下回った。
立民の支持率は、前回(11月1~2日調査)の11%から4ポイント低下して7%となり、日本維新の会の8%を
下回った。代表選の実施は、支持率の上昇にはつながらなかった。
立民が今後も共産党と協力して政権交代を目指すのがよいと「思う」は24%(前回30%)に下がり、「思わない」
が63%(同57%)に上昇した。
世論調査は、読売新聞社が3~5日に実施した。

(12月6日)
立憲民主党は6日、衆参両院議員総会で、新たに6人の執行役員に起用する人事を了承した。これで2日に決定した泉健太
代表、西村智奈美幹事長ら6人に加えて、男女各6人ずつとなる12人の新執行役員が決まった。主要政党の執行部の男女
比率が同じとなるのは異例で、ジェンダー平等の姿勢を強調することで、党再建へ向けた刷新をアピールすることに
なった。
新たな常任幹事会議長には牧山弘恵参院議員が就任するなど小宮山泰子、岡本章子両衆院議員、吉川沙織、田名部匡代
両参院議員の女性計5人が新任し、参院議員会長に水岡俊一参院議員が再任された。西村幹事長は「泉代表が代表選で
訴えて来た執行役員の半数を女性にする、逆に言うと、半数を男性にするという約束が現実となったことに喜んでいる」
と語った。
総会には衆参140人の国会議員が参加予定だったが、重鎮議員を含めた欠席者も目立った。残る役員人事については泉、
西村両氏に一任することが承認された。近日中にも発表される見込みだが、蓮舫前代表代行が兼任していた広報本部長
など来年夏の参院選へ向けた党の看板となる役職者の去就が注目される。

(12月7日)
立憲民主党は7日、新執行部発足後初の役員会を衆院議員会館で開いた。
泉健太代表は冒頭のあいさつで、「執行役員は仲間のために全力を尽くす大変責任の重い立場だ。党勢拡大、国民との
対話をしっかり進め、みんなで国民のために働けるように頑張っていきたい」と述べた。
役員会では、長妻昭元厚生労働相を党新型コロナウイルス対策本部長に充てる人事を承認。役員会を原則、毎週月曜日
に開くことを申し合わせた。

(12月8日)
立憲民主党の泉健太代表は8日、衆院本会議の代表質問で、代表就任後初めての国会論戦に臨んだ。岸田文雄首相に新型
コロナウイルス対策など17項目の政策提案を行い、「政策立案型政党」をアピールした。
泉氏は質問に先立ち、自民党総裁の岸田首相と共産党の志位和夫委員長と誕生日が同じ7月29日であることに言及。
その上で、「自民、共産のトップとの不思議な縁を感じるが、その両名のど真ん中でこれからの日本に必要なこと、遠慮
なく申してまいります」と「中道」路線を宣言した。
質問では「私たちは、様々な問題を起こす政府与党と戦い続けてきたが、決してそれのみの政党ではない」と主張。
新型コロナ対応の水際対策の強化や、生活困窮者への支援を重視した経済対策への予算組み替えなどを提案した。
一方、10月の衆院選で真相究明を公約した森友・加計学園問題や「桜を見る会」の問題については触れなかった。
憲法改正については、首相が所信表明演説で「国会議員には憲法の在り方に真剣に向き合っていく責務がある」と述べた
ことを引き合いに、「自民党にはまず現行憲法に真剣に向き合っていただきたい」と指摘。「現行憲法の役割は非常に
大きい」と述べた。

(12月9日)
立憲民主党は9日の政調審議会で、18歳以下の子どもに原則として現金とクーポンで5万円ずつ給付する政府の方針に
対し、実務を担う自治体の判断によりクーポン支給分も現金で給付できるようにする法案をまとめた。
10万円の現金一括給付も可能となる。10日に衆院に提出する。
泉健太代表の「提案路線」の一環。政府は現金5万円、クーポンで5万円と2回に分けて給付することを基本としており、
立民はこれにより事務費が967億円かかることを問題視。現金10万円の一括給付が実現すれば、大幅な事務費圧縮に
つながるとしている。
また、自治体に決定権を持たせることで住民の意向を反映して迅速に給付できると訴えている。

(12月10日)
「Dappi」を名乗るツイッターの匿名アカウントによる投稿で名誉を傷つけられたとして、東京都内のウェブ関連会社
に計880万円の損害賠償を求めて提訴した立憲民主党の小西洋之、杉尾秀哉両参院議員が10日、東京地裁での第1回
口頭弁論終了後に記者会見した。
ウェブ関連会社は自民党と取引がある一方、投稿がどのような経緯でなされたかはわかっておらず、詳しい経緯が明らか
になるかが今後の訴訟の焦点だ。
「野党議員の質問を全く違う内容に意図的に作り替え、巧みな動画を貼り付けて人格をおとしめる違法行為をくり返して
きた。日本の民主主義のあり方を著しくゆがめる行為だ。法的責任を明らかにしたい」。東京都千代田区の衆院議員会館
で記者会見した小西氏はこう訴えた。
Dappiは2019年6月以降、国会質疑の動画や保守系インターネット番組の動画とともに野党議員の発言を批判したり、
与党議員を評価したりする投稿を繰り返してきた。特に野党議員の国会質疑を巡り、動画を恣意(しい)的に編集する
などして批判的なコメントとともに投稿し、「切り取り」や「デマ」といった批判を受けていた。
両氏が今回の訴訟に先立って起こした発信者情報開示請求訴訟で、Dappiの投稿に使われたネット回線(プロバイダー)
の契約者として開示されたのが、東京都内のウェブ関連会社だった。
一方、両議員の代理人弁護士は、Dappiアカウントへのログインに、他にも複数のプロバイダーが経由されていたことを
明らかにした。両議員は他のプロバイダーに対してもアカウントへのログイン情報の開示を求めたが、認められなかった
という。
このため、ウェブ関連会社がアカウントを組織的に運用していたかどうかは、現段階では不明だ。
さらに、ウェブ関連会社と実際の投稿者の関係も分かっていない。発信者情報開示請求訴訟では、プロバイダー側を
通じて「投稿者代理人」を名乗る弁護士から「契約者ではなく、投稿者が発信した情報」と主張する書面が提出されて
いる。
ウェブ関連会社は、自民党と取引関係があることも明らかになっている。政党交付金使途等報告書によると、自民党
東京都支部連合会や元職の自民党参院議員の選挙区支部(すでに解散)がこの会社に対し、少なくとも07年以降、
継続的に「サーバー費」などの名目で、政党交付金計2548万円を支出していた。また、政治資金収支報告書によると、
17年から19年にかけて党東京都連から「サーバー代」などとして計231万円、現職の自民党衆院議員の政治団体から
「Webサイト制作費」などとして計162万円が支払われていた。
自民党と関係の深い集金代行会社「システム収納センター」とも取引がある。同社は自民党の党友の年会費集金代行
を目的に1977年に設立され、自民党国会議員らが役員に就任してきた。自民党本部の政治資金収支報告書によると、
自民党本部は同社に対し、19年だけで計4086万円を「負担金」名目で支出している。
この日の記者会見では、自民党とDappiの関係について質問が相次いだ。
杉尾氏は「(自民党との関係性は)まったく分からない。『Dappi』アカウントと実際の投稿者の関係は裁判の中で
明らかにしていくこと」とした上で、今後の国会質疑で追及する可能性も示唆した。小西氏は「投稿のスピードや国会
質疑の内容をある程度理解している投稿内容から考えると、国政に何らかの形で関わったことのある人物らが組織的
に投稿しているのではないか」と述べた上で、「ウェブ関連会社は自民党と業務上、恒常的な契約関係がある。
投稿と自民党が何らかの関係があるのかどうか、訴訟のプロセスで追及していかなければいけない」と語った。

(12月11日)
立憲民主党の泉健太代表は11日、新型コロナウイルス対策の助成金受給を巡る石原伸晃元自民党幹事長の内閣官房
参与辞任に関し、岸田文雄首相の任命責任を国会で追及する考えを示した。13日からの衆院予算委員会で追及するか
どうかを問われ「その点にも触れていくことになる」と京都市内で記者団に語った。
同時に「そもそも任命の理由が曖昧だった。国民から疑念を抱かれたということで、辞任は当然だ」と指摘した。

(12月12日)
立憲民主党京都府連は11日、常任幹事会を京都市南区の京都テルサで開き、泉健太代表(衆院京都3区)の府連会長
辞任を承認し、福山哲郎参院議員(京都選挙区)を新会長に選出した。福山氏は記者会見で、来年4月10日投開票の
府知事選に関連して現職西脇隆俊知事の府政運営を高く評価した。
福山氏は、府知事選の対応について府連所属の府議らが西脇知事1期目の検証作業を進めているとし「検証結果を
受け、府連としての対応を検討することになる」と述べた。
その上で、福山氏は西脇知事が国土交通省や復興庁の官僚だった当時、一緒に仕事をしたことに触れながら「広範囲
な京都の課題を理解し、新型コロナウイルス対応も一定の成果があった」と評した。また、新会長として「再来年の
統一地方選など、(府内各地の)自治体議員選挙に立民の候補者を1人でも多く擁立したい」と意気込みを語った。

(12月13日)
立憲民主党の江田憲司氏(衆院神奈川8区)は13日の衆院予算委員会で、岸田文雄首相との初論戦に臨んだ。
政府が打ち出す18歳以下への10万円相当給付を巡り「減税のほうが迅速だ」などと指摘。この日になって全額
現金での支給を認めた首相を「横浜のような大都市では事務手続きが間に合わず、残る5万円分の支給が年内には
かなわない」などと批判し火花を散らした。
江田氏は2002年の8区補選で対決した山際大志郎経済再生担当相(18区)に小渕恵三内閣が行った地域振興券
の政策効果を確認。「交付総額約6000億円で消費喚起約2000億円」との答弁を得た。

(12月14日)
立憲民主党の西村智奈美幹事長は14日の記者会見で、自民党から求められている16日の衆院憲法審査会の開催と
自由討議の実施について「合意できるのではないかという認識を持っている」と述べた。
西村氏は「議論そのものは否定していないが、改憲自体を目的としている議論にはくみしない。与野党合意のもとに
行われる議論であれば、静かな環境で中身の深いものをやってほしい」と語った。

(12月15日)
立憲民主党の泉健太代表と小川淳也政調会長が14日、「青空集会」をJR有楽町駅前で開いた。代表選の際に小川氏が
始めた市民との直接対話の場で、泉氏の意向で今回から党公認イベントとなった。毎週火曜に同駅前を中心に開く。
全国でも行う予定で、18日には米軍普天間飛行場の移設が進む辺野古がある沖縄県名護市を予定する。  今季一番の寒さとなるなか、約200人が足を止めた。日も暮れた午後5時半過ぎ、マイクを持った泉氏が「同じ目線
で対話をするからこそ、この熱気が出てくる。立憲民主党の進めて行きたい政治の姿の一つがここにある」と語った。
青空集会は、演説ではなく市民との対話を重視する。
街頭からは「デジタル化でどう世の中は変わるの」「老人はついて行けるか」などの声があがった。
泉氏は「誰ひとり取り残さない」との理念をあげつつ、デジタル化で「給付などの政策のスピードアップをはかる」
と答えた。
小川氏は「対話の中から生まれてくる熱が政策になり、社会が変わる。全国でしっかりやっていきたい」と抱負を
語った。
泉氏は現場の声を重視する「草の根の民主主義」を掲げ、党再生をめざす。青空集会で出た質問や意見を党で集約し、
公約作りなどにいかす方針だ。

(12月16日)
16日の衆院憲法審査会で、自民党など改憲勢力は新型コロナウイルスの感染拡大で浮き彫りとなった課題に対処する
ため、緊急事態条項の新設や国会機能を維持するための憲法改正の必要性を訴えた。支持層の一部に護憲派を抱える
立憲民主党は後ろ向きな姿勢に終始したが、先の衆院選では改憲に前向きな政党が勢力を伸ばしており、「立民包囲網」
は着々と敷かれている。
「衆院議員の任期が迫る中、緊急事態宣言の発出中に選挙をどのように行えばいいのか私なりに思考をめぐらせていた。
新たな感染症が発生したら、適正な選挙の実施が困難な場合があり得ることは、コロナの経験から明らかだ」
自民の西村康稔前経済再生担当相は憲法審でこう述べ、憲法で規定されている国会議員の任期を緊急時には延ばせる
ように改正する必要があると訴えた。西村氏は安倍晋三、菅義偉両政権で、閣僚として新型コロナ対策を担った。
国民民主党の玉木雄一郎代表も「緊急時に任期の特例を定める議論は、速やかに行う必要がある。感染が抑えられて
いる今だからこそ、国家統治の基本的な在り方を静かな環境で議論していきたい」と強調した。
公明党は緊急時の国会機能維持、日本維新の会と衆院会派「有志の会」は緊急事態条項の必要性にそれぞれ理解を示して
おり、問題意識は5党派で共有されている。
一方、他党の前向きな姿勢と一線を画したのが立民だ。野党筆頭幹事の奥野総一郎氏は「恐れず憲法議論を行う『論憲』
の立場をとっていく」と主張しつつ、「議員任期の延長もお手盛りととられる。コロナを奇貨として改憲論議を進める
のは拙速で、間違っている」と強調した。
ただ、野党の勢力図が変わる中、立民が野党第一党といえども、同じ主張を続けることができるかどうかは不透明だ。
先の衆院選では維新と国民民主が勢力を伸ばしたが、立民は議席を減らした。立民が改憲に抵抗する姿勢を強めれば、
憲法に関する論議から取り残される可能性もある。
「野党第一党は憲法審の開催に労をとるべき立場にある。役割を果たせないなら(次に勢力が多い)野党第二党が引き
受ける。国民の憲法制定権力をないがしろにすることがないよう強くクギを刺しておきたい」
維新の馬場伸幸共同代表は憲法審で立民をこう牽制(けんせい)した。終了後も記者団に「政治家は結果を出すことが
最大の責務。憲法審では憲法改正項目を固めるのが役目だ」と訴えた。

(12月17日)
立憲民主党の枝野幸男前代表は22日から、自らのユーチューブチャンネルで「えだのんTALK」と題する生配信を開始
する。
月1回程度実施する予定。10月の衆院選で議席を減らし、11月12日に代表を辞任して以降、控えていた発信を本格的に
再開する。 代表時代は立憲の公式チャンネルで、寄せられた質問に答える形で不定期に配信していた。
枝野氏は、当時の「枝野幸男がなんでも答えます」のコーナーを「より柔らかくして引き継ぐ番組」と説明している。
枝野氏はツイッターで質問を募集する際、「立場が変わったので党見解などの質問にはお答えできないのでご理解くだ
さい」とも説明。国政にとどまらない話題を発信するとみられる。

(12月18日)
立憲民主党の前衆院議員の辻元清美氏が18日、日本テレビ系「ウェークアップ」(土曜・午前8時)に生出演した。
10月の衆院選で落選した辻元氏はスタジオで野村修也キャスターから「国会に戻るのは次の来年の参議院選挙と考えて
いいんですか?」と聞かれ「まだそこまで考える余裕はありません。ここに出てくるのも相当、勇気がいりました。
『落ちたヤツが何言うてんねん』って言われるのちゃうかなと思いますんでね。けど、言うことは発信はしていきたいと
思っています。まだその段階です」とコメントした。
さらに野村氏は「衆議院議員選挙と参院選挙だったら、どっちの方が出たいですか?」と突っ込まれ「そんなんわかり
ませんわ。難しいですよ。聞かんといてください」と笑顔で返していた。

(12月19日)
10月の衆院選の比例代表で、立憲民主党と国民民主党が同じ略称として採用した「民主党」と書かれた票が、全国で
約360万票に上ったことが、神戸新聞社の集計で分かった。どちらの党への投票か判断できず、開票区ごとに両党の
得票に応じて案分された。兵庫県を含む近畿ブロックでは、両党の得票合計の22・7%を占めており、識者は有権者
の意思を正確に反映できないとして、制度改正を求めている。
総務省は全国の「民主党」票の総数を集計中としている。
このため、全都道府県の選挙管理委員会に聞き取り、「民主党」票を足し合わせたところ、合計で362万6320票
あった。
案分の結果、立民に約295万8千票、国民に約66万8千票が振り分けられた。開票作業に当たった市区町村が、
開票区ごとの両党の得票に応じて上乗せし、全体を合計した。
比例代表の得票は立民が約1149万票、国民が約259万票で、いずれも案分票が4分の1を占めた。兵庫県内の
「民主党」票は6万5613票で、近畿ブロックでは31万6459票に上り、振り分けられた「民主党」票を含む
国民の得票数を上回っていた。
公選法は、政党名を略称で投票することを認め、複数の政党が同一の略称を使うことを認めている。
2019年の参院選で、旧国民は「民主党」、旧立民は「りっけん」を略称として使ったが、昨年9月の両党の合流後、
新しい国民と立民はそれぞれ「民主党」を総務省に届けた。今月11日に神戸市内を訪れた立民の枝野幸男前代表は
「略称が同じだと気付いて変更しようとしたが、既に期限が過ぎていた。われわれのミス」と話した。
国民県連代表の向山好一県議は「有権者の意思が曖昧な形で票数に反映されてしまい、何らかの是正や調整を党本部に
求めたい」。
立民県連代表の桜井周衆院議員=比例近畿=は「どちらも旧民主党の流れをくんでおり、なじみがある略称で難しい
問題」と話した。
神戸大大学院の品田裕教授(選挙制度論)は「どちらかの党に投票したつもりが、結果的に票が案分された人も一定
いたとみられ、有権者の意思を正確に反映できなかったのは問題だ」と指摘。「○印を付ける記号式投票の採用を比例
代表に検討してもよいのではないか」と提案する。
政党の略称を巡っては、1992年の参院選で日本新党と国民新党が同じ「新党」を使った例がある。

(12月20日)
18、19日に実施した朝日新聞社の全国世論調査(電話)で、立憲民主党の新代表に泉健太氏(47)が選ばれたことに
ついて、立憲への期待感を聞いたところ、「期待する」は40%で、「期待しない」は43%だった。
年代別に見ると、18~29歳と70歳以上では「期待する」が「期待しない」を上回ったが、30~60代では「期待
しない」が多かった。無党派層の「期待する」は34%で、「期待しない」39%を下回った。
来年の参議院選挙で、立憲と共産との選挙協力について尋ねると、「進めるべきだ」が21%、「進めるべきではない」
が52%だった。
政党支持率は、自民36%、立憲8%、維新7%と続いた。仮にいま参議院選挙があった場合、比例区でどの政党、
またはどの政党の候補者に投票するか聞いたところ、自民37%、立憲13%、維新16%で、維新が立憲を上回った。
無党派層では自民20%、立憲11%、維新15%だった。

(12月21日)
立憲民主党の鉢呂吉雄参院議員(73)=北海道選挙区=は21日、改選を迎える来年夏の参院選に立候補をしない意向を
表明した。
鉢呂氏は同日、自身のフェイスブックで「私は来年の参院選(道選挙区)に立候補しないことと致します。衆院道
旧3区で初当選して以来、32年間にわたり、政治活動をしてまいりました。これまで、道民の皆様の御支援を頂いた
ことに、心よりお礼申し上げます」と表明した。
鉢呂氏は1990年の衆院選で初当選。2011年に民主党政権で経済産業相に就任したが、東京電力福島第一原発事故を
めぐる不適切な発言で辞任した。12、14年の衆院選で落選後、16年の参院選に立候補し初当選した。

(12月22日)
立憲民主党の鉢呂吉雄参院議員(73)=北海道選挙区=は21日、改選を迎える来年夏の参院選道選挙区(改選数3)
に立候補をしない意向を表明した。立憲道連は同選挙区に公認候補2人の擁立をめざしており、戦略の練り直しは必至
で、擁立に向けた作業を急ぐ考えだ。
鉢呂氏は同日、自身のフェイスブックで「私は来年の参院選(道選挙区)に立候補しないことと致します。衆院道
旧3区で初当選して以来、32年間にわたり、政治活動をしてまいりました。これ
まで、道民の皆様の御支援を頂いたことに、心よりお礼申し上げます」と記した。
立憲道連代表の逢坂誠二衆院議員は取材に「多方面で活躍した経験豊富なベテラン議員であり、なんとか続けて
立候補するよう慰留したが、本人の決意が強く、判断を受け入れることにした」と語った。
立憲道連は来夏の参院選道選挙区で、改選を迎える現職の鉢呂氏と徳永エリ氏(59)を軸に候補者2人を擁立する
方針を示してきた。その徳永氏は22日、札幌市で開いた自身の政治資金パーティーで、「逢坂代表に参院選に挑戦
したいと申し上げた。12年間専門としてきた農林水産業をしっかりやらなければならない」と述べ、立候補の意向
を表明した。
ほかに名乗りを上げる動きもある。元衆院議員の石川知裕氏(48)は22日、朝日新聞の取材に「(党道連の)公募
があれば応募したい」と、次期参院選への立候補に意欲を示した。「以前から、鉢呂さんから、国政を目指して
頑張るようにと激励を受け、次の参院選は『君が頑張れ』と言われてきた。最初に衆院選に出馬した時から、地方
を元気にしたいという思いでやってきた。その原点に返り、国政で頑張りたい」と語った。後援会からも参院選
への立候補を求められているという。
立憲道連幹部は「2人擁立の方針は変わらないが、選考方法を含めこれからだ」という。同じく連合を支援組織と
する国民民主党の参院選への対応をにらみながら、今後の擁立作業が進められることになりそうだ。
参院選道選挙区には、自民党が現職の長谷川岳氏(50)の公認を決めているほか、2人目の候補者の選考を進めて
いる。
共産党は党道国政相談室長の松橋千春氏(39)、「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」は政治団体代表の
斉藤忠行氏(30)の擁立をそれぞれ決めている。

(12月23日)
立憲民主党の西村智奈美幹事長は23日、今後の皇室のあり方を議論する政府の有識者会議の最終答申を批判する
コメントを発表した。最終答申について「安定的な皇位継承という先延ばしできない課題を先延ばししている」と
指摘した。党内に皇位の安定継承確保に関する委員会を設置し、議論を始める考えも示した。
西村氏は2017年に国会が皇室典範特例法成立時の付帯決議で安定的な皇位継承や女性宮家創設の「速やかな検討」
を求めた点に言及。最終答申が皇位継承策を先送りしたことに関し「付帯決議が求める内容に全くなっておらず、
論点をすり替えた。不十分な報告書を国会での議論の土台にすることはできない」と指摘した。

(12月24日)
立憲民主党は24日、泉代表体制での新たな党のポスターを発表した。ポスターでは、泉氏と、代表選を争った
逢坂誠二代表代行、西村幹事長、小川政調会長の4人が並び、「さあ、力を合わせて。」というスローガンを掲げた。
政党ポスターは代表が目立つデザインになることが多く、4人も並ぶのは異例だ。泉氏は記者会見で、「戦った
4人が一致結束して党運営にあたっていく」と狙いを説明した。

(12月25日)
名古屋出入国在留管理局(名古屋市)の収容施設でスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん=当時(33)=
が死亡した問題で、収容中の様子を記録した監視カメラ映像が24日、衆院法務委員会に非公開で開示された。
これを受け、立憲民主党など野党側は、来年1月召集の通常国会で集中審議を求める方針だ。
開示された映像は6時間26分。野党筆頭理事の階猛衆院議員(立民)によると、寝たきり状態のウィシュマさんに
対し、入管職員が無理やり口の中に食べ物や薬を押し込むといった行為が繰り返されていたという。
階氏は映像を視聴後、記者団に「(同局の)職員のやっていることは拷問で、常識から逸脱している」と批判。
年明け以降、国会での集中審議が必要との考えを示した。
これに対し、与党筆頭理事の葉梨康弘衆院議員(自民)は、出入国在留管理庁がこの問題について8月にまとめた
報告書と映像の内容を比較し、「事実に齟齬(そご)はないという印象を受けた」と語った。
一方、ウィシュマさんの妹ポールニマさん(27)と代理人の指宿昭一弁護士らは名古屋市で記者会見。
指宿氏は「やっと野党議員の要望で映像が上映された。一歩前進だ」と評価。ポールニマさんは「自分たちが受けて
いる苦しみをほかの誰にも味わってほしくない」と訴えた。

(12月26日)
立憲民主党の小川淳也政調会長は26日、神奈川県大和市の中央林間駅前で街頭演説し、岸田文雄首相に対し「新総理
として負の遺産を清算してもらいたいが、本気で取り組んでいるようには思えない」などと批判した。
安倍、菅政権時代の学校法人森友学園への国有地売却を巡る財務省の公文書改ざんや、日本学術会議会員の任命拒否
問題などを列挙。「『聞く力』とおっしゃるなら、耳に痛いことや不都合なことにこそ耳を傾けてほしい」などと
注文を付けた。
一方、泉健太新代表の下で臨んだ立民の臨時国会への対応を振り返り「いろいろ不慣れな部分もあろうかと思うが、
遠慮なくメールや電話で声を届けてほしい」と呼び掛けた。
同党の太栄志氏(衆院神奈川13区)のタウンミーティングの一環。「青空対話集会」と銘打って行われ、街頭の有権者
からは財政状況への認識や野党共闘の在り方などについて質問が飛んだ。

(12月27日)
■立憲民主党・泉健太代表(発言録)
(政府が2023年にも始めようとしている放射性物質トリチウムを含む処理水の海洋放出について)一つは、県民、
全国民に対する丁寧な説明が必要だ。もう一つは、トリチウムを分離する技術はあきらめることなく、国として努力
してほしい。
原発敷地内の(処理水を保管する)限界や、放出をする場合の数値の説明を受けていく中で、やはりまだ県民の理解が
得られていないと思う。だからこそ漁業者、農業者、県民全体に対するより一層丁寧な説明が不可欠だ。
(東京電力福島第一原発視察後に福島県庁で記者団に)

(12月28日)
立憲民主党は28日の常任幹事会で、国会議員に月額100万円支給される「文書通信交通滞在費」(文通費)に
ついて、党独自の方法での使途公開はしない方針を決めた。西村智奈美幹事長は記者会見で「全ての国会議員が同じ
ルールで公表するのが筋だ。各党がばらばらでは比較ができない」と説明した。
立民は文通費の日割支給、未使用分の国庫返納、使途公開を盛り込んだ法案を国会に提出した。法案は使途公開の方法
は衆参両院の議長が協議して定めるとしており、西村氏は「法律の成立を一日も早く果たしたい」とした上で、協議に
向けた「たたき台」を検討する方針を示した。「各党から賛同してもらえるようなよいルールができれば公表に踏み切る
ことがあるかもしれない」と述べ、法改正前の使途公開にも含みを残した。
立民は28日、法案が成立した場合には速やかに10月分の文通費の日割相当分を国庫返納することや、日割相当額を
党本部が集めて管理することも決めた。
文通費をめぐっては、日本維新の会や国民民主党は独自の方法での使途公開を決めている。
維新幹部は「立民はあれだけ自民党に法改正を迫っていたのに、結局は使途公開をしたくない自民に合わせている。
最初からやりたくなかった証拠ではないか。やらないなら法案を出さなければいいのに」と皮肉った。

(12月29日)
来年夏の参院選愛媛選挙区(改選数1)に、タレントの高見知佳氏を無所属候補として擁立する案が立憲民主党内で浮上
していることが29日、分かった。最終決定はしていないが、年明けに詰めの調整を進める。野党勢力を結集させるため、
立民は推薦の形を取るとみられる。複数の関係者が明らかにした。
高見氏は愛媛県新居浜市出身。アイドル歌手や女優として知られ、現在も愛媛県を拠点にタレント活動を続けている。
参院選愛媛選挙区では、自民党の山本順三参院予算委員長が4選を目指し立候補を予定している。

(12月30日)
旧宮家の男系男子の皇籍復帰案などをまとめた政府有識者会議の報告書に、野党第一党の立憲民主党が批判を強めて
いる。
平成29年成立の譲位特例法の付帯決議が検討を求めた「女性宮家の創設」などが反映されていないとみているためだ。
政府は近く国会に報告する見通しだが、具体化に向けた協議が始まる前から暗雲が漂っている。
立民は27日、国会内で「安定的な皇位継承に関する検討委員会」の準備会合を開き、来年1月に本格的な議論に入る
ことを決めた。委員長には野田佳彦元首相が就き、民進党時代に譲位特例法の制定に関わった馬淵澄夫国対委員長や
長浜博行元環境相が中心となって検討を進めていくことも確認した。
政府の報告書は、皇族数の確保策として①皇族女性が婚姻後も皇室に残る②旧宮家の男系男子の養子縁組などによる
皇籍復帰-の2案を示している。
野田氏は報告書について、「安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設等」の検討を求めた付帯決議
に正面から応えていないと批判。「相当、論点が多いので党として対応をまとめ、国会の中で主導的な役割を果たして
いきたい」と言及した。
野田氏は「女性宮家という言葉が(報告書に)全く出てきていない」とも言及した。野田政権が平成24年にまとめた
「論点整理」で女性宮家に触れた経緯があり、野田氏は民進党幹事長だった特例法の制定時も、与党に女性宮家を盛り
込むよう迫っている。
今回の報告書は「これまで歴代の皇位は、例外なく男系で継承されてきた」と明記し、母方のみに天皇の血筋を引く
女系の継承には後ろ向きな内容となった。立民は女性天皇や女系の容認に前向きで、これが報告書への批判を強める
一因ともなっている。
内閣官房幹部は女性宮家を書き込まなかった理由を「法制度上の言葉ではない」と説明する。報告書は具体的な制度
設計を見越して作成したとみられ、定義が曖昧な言葉を使うことを避けた面もある。
「いたずらに政局にするつもりもないが、来夏に参院選が控えている。どこまでやるか難しい」
立民幹部は、次期参院選で皇室に関わる課題を争点化する可能性をにおわせた。自民党は「落ち着いた中で議論ができる
環境を、政党としても国会としても作っていきたい」(福田達夫総務会長)と訴えるが、政局に巻き込まれず、静謐な
環境を整えられるかどうかは不透明だ。
さらに皇位継承論にこだわりのある野田氏が乗り出してきたことで、報告書の趣旨が制度設計に十分反映されない可能性
も出てきている。

(12月31日)
自民党は来年1月召集の通常国会で、国会議員任期の特例延長など緊急事態条項の創設を軸に改憲議論を進展させたい
考えだ。
新型コロナウイルス禍を踏まえて、世論の理解が得られやすいと判断しているためだ。10月の衆院選で、憲法改正に
前向きな日本維新の会と国民民主党が議席を増やしたことも追い風とみている。「改憲ありきの議論」と一線を画す
立憲民主党が対応に苦慮する場面が増えそうだ。
「自民党が掲げている(改憲)4項目はどれも現代的な課題だ。丁寧に議論を進めていくことが重要だ」。岸田文雄首相
(自民党総裁)は23日の東京都内での講演で、安倍政権時代にまとめた党改憲4項目を軸に議論を進めたいとの考えを
強調した。
改憲4項目は(1)9条への自衛隊明記(2)緊急事態条項創設(3)参院選挙区の合区解消(4)教育の充実―からなる。
緊急事態条項は、大地震などの大規模災害時に国会議員の任期を特例で延長することや、国会承認がなくても政府の
政令を認める内容。公明党は「緊急事態で国会機能をいかに維持していくかという論点からの論議が必要だ」(北側
一雄中央幹事会長)と、議員任期の延長に理解を示す。
国民民主党幹部は「議員任期の延長特例は地方議会では既に認められている」と指摘。
日本維新の会も前向きで、野党側からも一定の賛成が見通せる状況だ。
ただ、立民は「国民からの要請とは言い難い」(泉健太代表)と主張。「護憲」の共産党も慎重な立場を崩していない。
このため、立民は具体的な改憲論議よりも国民投票法のCM規制や外国人寄付規制の議論を優先するよう求めている。
しかし、先の臨時国会では、衆院憲法審査会が2021年度補正予算案を審議中の参院予算委員会と並行して開催された。
これは異例の日程で、自民と維新が強く求め、立民が受け入れた。
通常国会でも、改憲論議をめぐり自民などによる立民包囲網に変化はないとみられる。立民幹部は「通常国会では国民
投票法の改正と、改憲項目の論点整理にとどめたい」と、苦しい胸の内を明かした。